給湯器のエラー「111」とは|表示される理由と対処方法
給湯器のリモコンに「111」というエラーコードがでることがあります。突然「111」と表示されて、どうすればいいのか困った経験のある方も多いのではないでしょうか?そこでこの記事では、給湯器のエラー「111」が表示される理由と、表示された時の対処方法を紹介します。もしもの時のために知っておきたい方はぜひチェックしてください。
この記事を読むための時間:3分
給湯器エラー「111」の意味
リモコンに表示されるエラーコードは、数字によって意味が異なります。またエラーコードの種類は給湯器のメーカーなどによっても異なりますが、主な意味は「給湯点火不良」、つまり「給湯器が上手く点火できなかった」ことを表しています。主要メーカーの給湯器のエラーコード「111」の意味は以下の通りです。
<エラーコード「111」の意味>
メーカー名 |
エラー内容 |
エラー原因 |
リンナイ |
給湯点火不良 |
ガス元栓が開いている |
ノーリツ |
給湯点火不良(初期炎非検知) |
給湯側の点火エラーが生じている |
パーパス |
給湯点火不良 |
2次ガス圧/温度ヒューズ/ |
パロマ |
給湯点火不良 |
イグナイター/フレームロッド/ |
「111」が出る原因
エラーコード「111」が表示される理由は、主に給湯器が上手く点火できない「給湯点火不良」だと紹介しました。ここからは、給湯点火不良が引き起こされている原因を具体的に紹介していきます。
点火部の故障
点火不良が発生する原因として最も多いのは、給湯器の点火部が故障しているというもの。中でも「イグナイター」と呼ばれる点火装置や「点火プラグ」が経年劣化や負担などにより故障して不具合が発生し、上手く点火できていないことが多いです。
リモコンの基盤の不具合
給湯器のリモコン内の基盤がフリーズしたり、接触不良が起きたりして、一時的に点火できなくなっている、または壊れているケースもあります。リモコンの故障は経年劣化でも発生し、長く使っている給湯器においては珍しいことではありません。
給排気部の不良
給湯器本体にある給排気口がゴミなどで塞がり上手く給気・排気ができなくなっている場合に、電源を入れても点火不良となり「111」エラーが出るケースがあります。
ガス供給の遮断・不足
ガスが供給されておらず、点火不良を起こすケースもあります。ガス供給が遮断されるのは、ガスを長時間使用し続けた時や地震などの災害発生時、ガスメーターが故障している時などです。またプロパンガスの給湯器はガスボンベの交換が必要で、ガスが不足すると供給が遮断されてしまいます。
台風や豪雨による異常
台風や豪雨などの悪天候や停電などにより、給湯器の点火部に不具合が生じたり給湯器の安全装置が起動したりして、点火できなくなることで「111」エラーが出ることもあります。
凍結
冬季や寒冷地で外気温が0℃以下になると、給湯器内部や配管が凍結してしまうことがあります。配管内の水が凍って流れなくなったり、配管に亀裂・破損が発生して水漏れしたりすると、点火できなくなることが。その結果、「111」エラーが出ることがあります。
「111」エラーが出た時の対処方法
ここからはお使いの給湯器に「111」エラーが出た時にできる対処方法を紹介します。
リモコンでリセット
まずはリモコンの電源を一度OFFにしてからONにして、電源を入れ直すことでリセットしてみましょう。リモコンの接触不良やフリーズの場合は元に戻るかもしれません。
ガス栓・ガスメーターで供給状況をチェック
ガス供給が遮断されていないことを確かめるのも有効です。ガスが通っているかどうかは、ガス栓が閉まっていないかどうかと、ガスメーターが正常に動いているかどうかで確かめられます。ガスが遮断されている場合は、ガスメーターに「ガス止め」と表示されているはずです。ガスが遮断されていた場合はガス会社に相談しましょう。
給排気口の詰まりをチェック・掃除
給湯器本体の給排気部をチェックし、詰まりがないか確認します。詰まりを放置していると、「111」エラーがでるだけでなく不完全燃焼を起こして火災や一酸化炭素中毒などの重大な事故につながることもあります。給排気口が詰まっていたら、給湯器の使用を停止して掃除しましょう。
凍結は自然解凍を待つ
給湯器本体や配管が凍結している場合は、給湯器のリモコンの電源を切って自然解凍を待ちます。熱湯をかけるなどの方法は給湯器に大きな負担をかけるのでNG。急激な温度差により配管が破裂する危険性もあるので、できるだけ自然解凍させ、急ぐ場合は流水やぬるま湯で溶かしましょう。
「111」が消えない場合は業者に連絡
上記の対処法を試しても「111」エラーが消えない場合は、ガス会社や給湯器メーカー、給湯器修理の専門業者などに連絡し、点検・修理を依頼しましょう。リモコンのリセットや簡単な掃除、原因を探す程度は自分でもできますが、それ以上の修理や原因特定はプロでないと難しいです。
給湯器のエラー「111」は点火不良の意味
給湯器のエラーコード「111」の意味や原因、対処法について紹介しました。「111」エラーの意味は点火不良ですが、その原因は故障やガス供給の遮断、天候・凍結などさまざま。
中には火災や一酸化炭素中毒の原因につながるものもあるので、原因がわからないまま放置することはおすすめできません。特に長く使っている給湯器の場合、思わぬ故障の前兆の可能性もあります。「111」エラーが出たら、修理や点検も検討してみてください。